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長屋先生が、 |
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平成24年2月18日(土)、「第10回文京区医師会学術集会」(於文京区医師会館)が開催され、当院の長屋直樹在宅医療部長が、「在宅での中心静脈栄養点滴導入の経験」という演題で発表しました 在宅において、これまで経口摂取可能であった患者様が、病状の進行により食べられなくなったとき、どのような選択をするか、患者様本人及び家族そして主治医に、その選択が迫られます。当院の在宅医療では、患者様と家族の意志を尊重し、できるだけ多くの選択肢を選べるように、様々なバリエーションを用意しています。ご本人及び家族が、「胃ろうは入れたくないし、入院もしたくない。しかし少しでも延命してほしい」と望まれることも少なくなく、その場合、中心静脈栄養点滴を自宅で導入した経験例も少なくはないーと、冒頭、長屋先生は語られます。 次に、そのように、在宅において中心静脈栄養点滴を経験した事例を通して、点滴療法の可能性と制約、合併症、在宅で安全に中心静脈カテーテルを挿入するための工夫などについて、スライドを用いて発表しました。そして、この10年間で経験した30事例について、年齢や疾患、合併症、点滴期間等々の観点から、在宅での中心静脈点滴の検討、評価をしました。 最後は、病院医師から「医療的な処置は何もできず、余命は1か月以内」と宣告された患者様の家族の死に対する受納が難しく、「可能であればもう少し生きていてほしい」との家族の気持ちが強くあった方に、中心静脈栄養点滴をおこなった事例を紹介しました。その後、状態が安定し約7か月生きられる間に、家族の受容が進み、「最期をゆっくり見送ることができて有り難かった」との気持ちになられた、とのお話でした。 発表後は、会場より質問が多くあり、経口摂取ができなくなった際の栄養摂取の方法の難しさや、在宅における中心静脈栄養点滴の関心の高さが伺われました。 プログラム終了後の懇親会では、日頃より関わりのある医師の方々や訪問看護ステーションの方々との情報交換が盛んになされ、これまでに育まれてきた文京区医師会との絆、そして更にこの場を通して絆が深められていることを有り難く感じました。 今後も、他職種との連携をはかりながら、より質の高い在宅での医療が提供できるよう努めてゆきたいと感じる学術集会でした。 |
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